東方遊戯王

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東方紅魔郷
ヴワル魔法図書館 1
「パチュリー様、門番が陥落したとか」
「博麗の巫女だもの。それくらいできて当然のこと」
「この図書館も攻め込まれるのでしょうか?」
「本丸はレミィがやってくれるわよ。ここに博麗の巫女が来ることはないわ」

 紅魔館の離れにある巨大図書館。世界中から集められた数万、数十万という魔導書が収められた知識の泉。

「ですが、ここの知識を求める不貞の輩が」
「博麗の巫女は結界を守っていればいい仕事。ここの書物の価値なんて分かるはずもないわ」
「はぁ……そうでしょうか……」
「そうよ。あなたが心配する必要はない。忍び込むとすると、そう」

どかぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!

 図書館の奥で爆発音。

「火事場泥棒のネズミぐらいよ」
「あわわゎゎゎ」
「こあ、侵入者よ。迎撃しなさい」
「心配しなくていいって言ったばかりなのにっ。パチュリー様、悪魔使いが荒いです」



「ほら、文句言ってないで行く。契約主の言うことくらい聞きなさい。誇り高い悪魔族でしょ」
「こんな小間使いみたいな悪魔いないですよぉ〜」

__________________________

 魔理沙とアリスは妖力の溢れている時計台の方は狙わず、離れになっている図書館に突貫していた。

「邪魔するぜぇ〜」
「魔理沙いいの?壁、マスタースパークでぶち抜いてたけど」
「お、魔導書が山ほどあるじゃないか。1冊2冊ぐらい貰っていってもバレないかな?」
「止めなさい。私の時だってそうだったじゃない。人間の魔理沙に魔導書は無理だって」
「え?何の事だ?」
「はぁ……覚えてないし……とにかく魔導書っていうのは魔法使いが100年以上の年月をかけて完成させたもの。人間が魔法使いの真似事をやって、一夜漬けで何とかする技術じゃない」
「えぇー、1冊ぐらいいいじゃねぇか」

 魔理沙が不満そうな顔をするが、アリスは譲る気はないらしい。

「そもそも、この魔導書はアリスのものじゃないだろ?なんでアリスが文句言うんだよ」
「目の前で仮にも知り合いの貴方が泥棒しようとするからよ。恥ずかしい」
「人聞き悪いこと言うなよ。泥棒なんてしてないだろ。借りるだけだ、借りるだけ。死んだら返す」
「人はそれを泥棒というのよ」
「妖怪やら神がうじゃうじゃいる幻想郷じゃ、人間の常識は通用しないぜ?」
「言い方が悪かった。妖怪だろうが、神だろうが、幽霊だろうが、それは泥棒よ」
「よ、よかったです〜、話が分かりそうな人がいます」
「ん?何だ?」
「悪魔?力はあまり強くないみたいだけど」
「えっと、確かに今はまだ小悪魔ですけど、いずれBigな悪魔になりますよ」
「誰かの使い魔の一種ね。悪魔族を使い魔にしてるぐらいだから、さぞ高名な魔法使いでしょうけど……何か用?って聞くまでもないか」
「あ、はい。私の契約主、パチュリー様が侵入者を迎撃してこいって言うもので」

 小悪魔がアリスの予想通りの答えを返してくる。当然と言えば当然だろう。見ず知らずの人間が部屋の壁を破壊した挙げ句、そこに置いてあるものまで盗もうとしているのだから。

「パチュリー様も酷いんです。いっつも面倒くさいのは私にばかり……」
「契約の内容にお互い納得したからこそ、使い魔になったんじゃないの?」
「ま、まぁ、そうですけど……パチュリー様も力強い方ですし、そんな方の使い魔になればBigになれるかなって」
「だったら、仕方ないわね。使い魔になった以上、契約通り働かないと。契約を反故なんてしたら、Big云々どころか、悪魔として問題ありよ」
「うぅ〜、雇われの身は辛いですぅ〜。と、それよりも!お仕事しないと。というわけで出ていってもらえませんか」
「ほら、魔理沙、出ていけだって」
「この場合、アリスにも言われてるんだろ?」
「出ていかない可能性があるのは魔理沙の方でしょ?」
「仕方ない。アリス、やっつけてくれ」
「私が、魔理沙を?」
「なんで、私をだよ!?お前、どっちの味方だよ!?」
「少なくとも魔理沙の味方って訳じゃないんだけど……ごめんなさいね。この霧止めたいのは魔理沙も私も同じだから、簡単に引き下がるわけにはいかないの」



「相手してくださるかしら?」
「うぅ〜、やっぱり、こうなるんですねぇ」

「「決闘!!」」

  七色の人形遣い
アリス・マーガトロイド

     vs

      ヴワル魔法図書館司書
         小悪魔

■筆者メッセージ
この小説に使用している挿し絵はpixivの絵師の皆様の協力のもと使用しております。

小悪魔:いつだって8番様 http://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=54726907

アリス:ハクト様 http://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=56752583

使用許可を下さった絵師の皆様、本当にありがとうございます。
KngOzk ( 2016/08/02(火) 04:55 )