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東方紅魔郷
明治十七年の上海アリス 1
 霧の湖。そこに住み着く氷精の影響で気温は夏でも低く、常に霧が立ち込めている。だからこそ、霧の湖などと呼ばれるのだが……

「紅魔館ねぇ……紅魔館に紅霧。そこのリーダーは余程、紅色が好きなんでしょうね」

 普通の霧と紅霧の向こう側にぼやけて紅い館が見える。
 既に真夜中に近い時間。妖怪たちが活発な時間だ。人里以外の場所は、大体、妖怪が跋扈するものだ。しかし、この紅霧に込められた妖力の影響か、いつもの騒々しさがない。

「ここまで来るとスッゴい妖力ね。館からまだ距離はあるのに、ここからでも大妖怪クラスの妖力を感じるなんて」
「そうですね、生半可な妖怪ではこの力の奔流の前に近付くことすらままならないはずです」
「あんた……あのメイドと一緒にいた」



「咲夜さんと相対したのですか。どうですか?勝てましたか?」
「あんた、分かってて言ってるでしょ?」
「咲夜さんに勝っていたら、私とこうして対峙していません。貴方は咲夜さんに負けたからこそ、ここに一人でやって来た」
「……そのさも分かっていますよって感じ、ムカつくんだけど」
「すみません。性分なもので……」

 長身の女性は笑いながらそう言った。

「ですが、困りました。普段なら、快く館の中にご招待できるのですが、咲夜さんから誰も通すなと言われてしまいました。お引き取り願えないでしょうか?」
「やっぱりそうなのね。そっちの方が分かりやすくていいわ」



 霊夢は臨戦態勢に入る。それを見て長身の女性も構えを取った。

「威勢がいいのは結構です。敗けたにもかかわらず、再度挑みに来る勇敢さも素晴らしい。しかし、私とて伊達に紅魔の門番をしているわけではありません」
「こっちだって伊達に博麗の巫女やってるわけじゃないわ」
「博麗の巫女。数多の妖怪を封じてきた幻想郷の守護神。だからこそ、お嬢様も興味を持ったのでしょう。あわよくば自分の配下にしたいと」
「生憎、誰かの下で働くなんて滅法ゴメンだわ。別当たってくれる?」
「それも含めてお嬢様の好奇心を刺激する。ここまでお嬢様を引き付けた貴方の強さを体験できるなんて光栄の極みですよ」
「そう、たっぷり味あわせてあげるから道開けなさい」
「ですが、私は紅魔の門番。易々と抜かれるわけにもいかないのが事実。紅魔を守る竜、紅美鈴の実力、刮目してもらいますよ!」



「「決闘!!」」

楽園の素敵な巫女
  博麗霊夢

     vs

     紅魔の守護竜
      紅美鈴

■筆者メッセージ
この小説に使用している挿し絵はpixivの絵師の皆様の協力のもと使用しております。

美鈴:すてる様 http://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=56340313

霊夢:ひっと様 http://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=57363110

美鈴:猫水瀬様 http://touch.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=50441559

使用許可を下さった絵師の皆様、本当にありがとうございます。
KngOzk ( 2016/07/17(日) 18:53 )