『知ってる顔が同じとは限らない』
35 end
「デッキかと思うたけど、半分くらいしかないんやね」

 あからさまに話を逸らされカグラをジト目で見ていたが、五十鈴もカードが気になるのか視線をカグラの手元へと移す。
 そのことに内心安堵しながら、カグラ自身も手にしたカードを見詰める。

「ほぉ……」

「綺麗……」

 カードに写った竜の姿を見て、二人は感嘆の声を漏らした。
 先頭には二色の眼を持つ白銀の竜の姿が、カードをめくっていくと同じような目をした黒金の竜、深紅の竜、濃紺の竜、数々の竜がカードに収められており――。

「しかも、全部精霊と来とる」

 二十数枚のドラゴン、その全て――強弱はあるが――に生気が感じられた。

「いやー、ええもん貰ろた!」

「カグ君、貰ってないよ」

 冷静に突っ込みを入れる五十鈴に「細かいことは気にせんと」と返してから、カグラは言う。

「これがあれば、盗みの幅が広がるで」

「? これで探偵さんと戦わないの?」

「真木波君と闘うんは相棒の仕事や。 なっ相棒」

 気合いを入れるように銀河眼の背中をひっぱたくカグラに応えて一際大きく光子竜が啼いた。
 「えと……アイ?ヒカリ?、やったっけ?」と言って光子竜――ギンガを落胆させるカグラを見て、五十鈴は微笑んだ。

(やっぱりカグ君とギンガ、良いコンビ)

「お? どしたスズ」

「ううん、なんでもない」

 首を傾げるカグラだったが、ギンガの背で立ち上がり果てなく続く次元の回廊を指差して言う。

「このカードの程度も知りたいしなッ! 元の世界戻る前に寄り道してくか! 相棒、スズ!」

「うん」

 小さく頷く五十鈴と、咆哮で返事をするギンガ。
 それに気を良くしたのか、笑みを濃くしてカグラは宣言する。

「進路! まだ見ぬ世界へ! 行くでヒカリ!」

「カグ君、ギンガがうなだれてる」

 銀河眼は頭を垂れたまま回廊を進む。
 (自称)大怪盗カグラの次に狙う獲物は、果たしてどの世界か……。
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■筆者メッセージ
あとがき

いやー、最初に言わせてくださいな。


長くなってすみません!!


短編なのに、まさか半年くらい掛けてるという……。
最初はデュエルだけして終わる予定だったんです…………はい。
でも、なんか書きたいこと多くて、カグラの力とか、異次元から手に入れるカードとか……いや、人様の世界観でやり過ぎてしまった気はします。
………………syunnさんすみません!
カグラがなんでもしますから!

カグラ「ちょっ!?」


と、まあこんな感じで結局年が明けてしまったわけで……今年もどうか愚息達と月光龍をよろしくお願いいたします!
短編終わったんで、本編の更新、していきますね!
月光龍 ( 2016/01/03(日) 11:07 )