『知ってる顔が同じとは限らない』
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「わあ……綺麗」

 金の粒子を散らせて飛翔する竜を見て五十鈴は呟いた。

「光速竜のシンクロ召喚に成功したとき、場のエクシーズモンスターの効果は無効になる」

「何!?」

 一瞬、竜が消えたかと思えばヴォルパーシヴァルと守護者を吹き飛ばして行動を制限する。

「ヴォルパーシヴァル!?」

『くっ……まだ、まだやれます』

「まだ行くでぇ! 【銀河騎士】はフィールドにフォトン、またはギャラクシーが居る場合にリリース無しで召喚出来る!」

 カグラの場に白銀の鎧を纏った騎士が召喚される。
☆8【銀河騎士】ATK1800

「この方法で召喚した時、攻撃力が1000下がるが……墓地の相棒を蘇生する!」

 銀河の騎士に誘われ、再び銀河の竜がその姿を見せる。
☆8【銀河眼の光子竜】DEF2500

「【銀河騎士】と相棒でオーバーレイネットワークを構築!」

――時の狭間に眠りし魔竜よ その戒めを解き放ち 我が眼前に姿を現せ

「エクシーズ召喚! 顕現せよ【No.107銀河眼の時空竜】」

 時空の狭間から這い出るのは、漆黒の鎧に身を包んだかのような竜。
 光子竜とは異なる瞳を持つ、銀河眼。
R8【No.107銀河眼の時空竜】ATK3000

「すげえ……」

 敵でも感嘆するほどの展開に気を良くしながら、カグラは尚も動く!

「んで残った相棒2体でオーバーレイネットワークを構築!」

「まだやんのか!?」

――光子の竜皇よ 純然たる光翼を拡げ その姿を現出せよ

「エクシーズ召喚! 猛ろ【No.62銀河眼の光子竜皇】!」

 2体の光子竜の魂が重なり合い、1体の竜帝が爆誕する。
R8【No.62銀河眼の光子竜皇】ATK4000

「何、これ……」

 場に顕れた3体の竜に桐子も思わずそう漏らすしかなかった。
☆10【銀河眼の光速竜】ATK3500
R8【No.107銀河眼の時空竜】ATK3000
R8【No.62銀河眼の光子竜皇】ATK4000

「これが、新しい相棒の姿……いや、凄すぎてニヤニヤが止まらへんわ」

 事実、カグラの口は緩んだままだ。

「っしゃあ! 行くで真木波君(孫)」

「くっ……来るか」

「俺は光子竜皇でヴォルパーシヴァルを攻撃や!」

――“エタニティ・フォトン・ストリーム”

「攻撃は通す、だがこれで終わりだ! 手札から【ERKの狙撃手】を捨てて効果発動! この戦闘で受けるダメージは相手も受ける」

 竜皇が力を溜めている眼前に立つ繋の背後に、弓を構えた女性が現れ、カグラへと狙いを定める。

「カグラのLPは500、行ったか!?」

 晋吾は勝利を予感するが……。

「ノンノンノン、潮君それは俗に言う死亡フラグやでっ☆ 俺は光速竜の効果を発動するでぇ!」

 その宣言と同時に光速竜の姿は消え、一瞬にして狙撃手を角で貫いていた。

「なっ!?」

「光速竜を除外することで、相手が発動した効果を無効にして除外する」

 邪魔者も居なくなり、竜皇は全力を以て光線を吐き出した。

「これを受けてもLPは――」

「残念やがこれで仕舞いや! 竜皇の効果! ダメージ計算時、エクシーズユニットをひとつ取り除き、フィールドのモンスターのランクの合計×200上がる!」

「ランクの……合計!?」

 フィールドのモンスターのランクを見て繋は眼を見開いた。
5+5+8+8

「ランクが……26だから……5200上がるの?」

 五十鈴の計算に満足したのか、竜皇は更に力を増し力強い光を放つ。
R8【No.62銀河眼の光子竜皇】ATK4000→9200

「きゅ、9200!?」

「一撃で仕留めたるわ真木波君(孫)」

 竜皇の放つ光がヴォルパーシヴァルを包み込み、繋のLPを奪い去っていった。

月光龍 ( 2015/08/20(木) 09:19 )